田舎(高島市)に住むと言うこと
ライフスタイルの多様化によって、都会に生活の基盤をおきつつ田舎暮らしもするという「二地域居住」や、生活の基盤を田舎に移してしまう「田舎への移住」を求める人達が増えています。 高島市の様に京阪神からも近く、自然の環境や古き良き時代の風習や文化が残っている田舎は、スローライフを求める人達にとっては魅力がある地域の様でもあります。
そして、過疎・高齢化に悩む田舎にとっては、都会からの若者や団塊世代の人材は喉から手が出るほど誘致したいのも確かです。 ただ、都会暮らしと田舎暮らしの違いをハッキリと認識していないと、移住される側 そして 移住を受け入れる側の双方にとって問題が生じる不幸な例も生じています。
本サイトでは、高島市に移り住みたいと考えておられる人々に、田舎暮らしをすることについてのイロイロな問題点や気をつけておいた方が良いと思われる様な情報を提供しています。
田舎暮らしの負の側面
田舎暮らしはとても大変です!
田舎暮らしにあこがれる都会の人々にとっては、豊かな自然が残るとか、古き良き時代のライフスタイルが期待できると言ったプラスの側面は沢山お気づきであろうと思います。 ただ、そういったプラスの側面と同時にマイナスの側面をしっかり認識しておかないと、こんなはずではなかったと言う問題が起こる恐れがあります。
なので、先ずここでは田舎暮らしのネガティブな側面を述べます。 但し、これらの内容は一般論であって、個々の集落(区・自治会)で様子は相当異なります。 非常に閉鎖的とも思える集落がある一方で、開放的な考え方を持った集落もあります。 あくまで一般論としてお読み下さい。
仕事はないものと思え!
高島市は、若者の働き場所が少ないという理由付けをする人がいて、結果として若年層の流出がおこり人口減少が続いています。 もし 高島市内に気に入った地域があって、そこに住める住居が見つかり、幸い その住居には畑があって田んぼも借りられるとなっても、高島市内で仕事を見つけることは容易いことではありません。
貯蓄や年金だけで生活できるだけの基盤がなければ、実際に生活を維持することはほぼ不可能です。 なので、住むところを探す前に、生活を維持する方法を考えておくことはとても重要なことです。 京阪神まで1時間ほどのアクセスと言っても、昨今の厳しい経済条件から、各企業は通勤手当などの経費を押さえ込もうとしていますので、京阪神に職を求めて通勤するというスタイルも難しくなってきているという現実があります。
空き家はあっても物件は少ないものと思え!
高島市内には行政や民間が開発した宅地もあります。 ただ、田舎暮らしを求める方々は 築50年以上の住居、更には古民家と言われる様な もっと古い住居にあこがれる方々が多いようです。 そういった条件に合う空き家は沢山ありますが、賃貸や売買の物件として市場に出てくるケースは非常に希なのが実態です。
その理由は、先祖代々の土地にある家には仏壇があって、荷物も置いてある。 そして近くにはお墓があって、年に数回の墓参りも必要という家主がほとんどで、空き家を貸そうとか、売ろうとか考える人々は非常に少ないというのが実態です。
また、現在は地元に住んでいないとしても、空き家がある区・自治会に(住んでいる人々に)対する配慮もあって、自分の空き家を貸してトラブルになっては困るという心情も物件が出てこない背景として考えられます。
この様なことから、民間の仲介市場には中古住宅物件はなかなか出てきません。 一方、空き家が増えることによる地域コミュニティの衰退を避けるために行政も動いています。 実際、空き家の実態を調査したり、定住相談員を配置して 移住希望者の相談にものっています。
ただ、行政が間に入るとなると(最後の契約は民間の仲介業者が入りますが)、借り手が地域コミュニティである 区・自治会に受け入れられて問題なく生活できるかどうかを見定めないと 行政としては斡旋することが難しいという問題もあって、必ずしも話がまとまりやすいと言うことにはならないようです。
移り住んでも区・自治会に入れないと思え!
高島市には199の区・自治会がありますが、移住希望者に人気がある様な集落には、得てして区有財産というやっかいなものがあります。 集落をあげてコミュニティを守ってきたと言う歴史から、薪や柴をとるための山林や田畑を持つ集落(区・自治会)が沢山あります。 そういった集落が保有する財産は、何代にも渡って、区民が守ってきたことから、薪や柴を必要としない現代でも、外から移り住んでこられた人々に権利は渡せないという考え方が根強く残っています。
また、古い家に住む人々は 新しい家を建てられないことを恥ずかしいことであると思う感情もあります。 経済的余裕があれば便利で住みよい家を建てたいが、それが出来ないことは恥ずかしいことであるという感情です。 一方、田舎をあこがれる都会の人々にとっては、そういった家や場所、景観がより貴重であると思えるのです。 ここに大きなギャップが生じ、心ない人々に集落に踏み込まれ、結果として自分たち(の生活)が裸にされてしまったという意識を持っている集落もあります。
この様なことが理由となって、住むところが見つかって移り住んだとしても、すぐに集落に溶け込むことは難しいという現実があります。 5年、10年も経つのに区・自治会に入れてもらえないと言う先輩移住者も沢山おられます。
自分だけの自由な時間はないものと思え!
区・自治会に加入できないと、原則として高島市の広報誌や地域情報のチラシ類が配布されません(注:10人以上のグループを作れば配布してもらえるプログラムがあります)。 例えば、乳幼児の予防接種の日程などは広報誌で周知されるので、区・自治会に入れないと不便なことがおこります。
一方、区・自治会に加入するためには集落(区・自治会)に溶け込んでいくことが重要です。 このためには、集落のいろんな行事に参加して 集落の一員として貢献しているという態度が必要です。 入れてもらえないのに貢献が必要とは矛盾した話ですが、元々から生活している人々にとっては、総出の清掃作業とか、集落の運動会や文化祭、さらには氏神さんをお守りするとか、法事とか、集落内の葬式の手伝いとか、都会では考えられないほどの出役が求められ、そういったことがごく当たり前という生活が営まれています。
移住に成功して、区・自治会に入れないとしても、もしそういった地域行事への誘いがあればチャンスとして受け止めるのが賢明です。 但し、都会暮らしでは考えられない様な濃密な関係が求められることもあります。 田舎暮らしでは、近所づきあい・親戚づきあい・仕事の付き合い・地区の役員としてのつきあい など 複数のつきあいで人々の環が繋がっていますので、思いもかけない関係を知って驚きを感じることも沢山あります。 どこで誰に見られているのか分からないということを、怖いことと思うのか、それとも人々のつながりを楽しめるのかで大きな差が出てきます。
24時間監視されていると思え!
地元に生まれ育った人々は、自分が住んでいる集落や文化、生活様式はごく当たり前のことで、そういったものに価値があるとは感じていない人々がほとんどです。 一方で、目新しいことに不安を感じたり興味を持ったりします。
なので、移り住んできた人にたいしては なかなか声をかけにくいという感情と共に、その人はどの様な考えを持っていて、ここで何をしようと考えているのかと大きな興味を持って見ています。 声がかからないからと言っても無視されているわけではなく、警戒心を持って興味深く見られています。 自分の耳には噂は入ってこなくても、集落内では貴方や貴方の家族のことが話題になっているはずです。 良いことも、悪いことも、そして全くの勘違いのうわさ話も一人歩きしていて驚くこともありますが、そういったことを当たり前と受け流す知恵も必要です。
車がないと生活できないと思え!
高島市の6地域の内、朽木地域を除く5地域には、地域を縦断する様な形でJR湖西線が走っています。 また、民間や行政が運行するバスも運行されていますが、市内の公共交通アクセスは十分とはいえません(資金を投入してもペイできないので十分な対策が出来ないのが理由)。
更に、高島市は独自の考えでまちづくりをしてきた旧6町村が対等合併して出来た市であることから、市内に核となる様な市街地はなく、また滋賀県で一番面積が広いこともあって 買い物や医療サービスを受けるには公共交通だけに頼ることは難しいのが現実です。 なので、自分が自由に使える車がないことは、生活をする上で非常に不便であるというのが実態です。 と言うか、車がない生活は考えられないと言う方が正しいかも知れません。
定住相談員宛メール
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